HSPという生まれつきの性質を知っていますか?
この記事ではHSP(生まれつき超敏感で、周りの刺激を過度に受け取ってしまう人)について解説します。
こちらもどうぞ:HSPとは何か?その特徴と診断、あなたもHSPかも⁉
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目次
HSPとは?
ハイリー・センシティブ・パーソン
生まれつき、外内部の情報に敏感な脳の機能をもっている人です。
また、HSCも同様
ひといちばい敏感な子供たちをHSC(Highly Sensitive Child)と称しますが、成人同様、特徴にちがいはありません。
参考サイト:The Highly Sensitive Person
我が子がHSP?敏感な感受性の子がいることを知っていますか
明るい日光が苦手。
集団行動では孤立しがちで、浮いてしまう。
人付き合いも神経過敏で悩みすぎてうまいかない。
ひとつのことに熱中すると、ほかのことが手に付かない。
お子様が敏感な子かどうか、簡易デストが用意されています。
該当する点が多いほどHPC(敏感な子供)の可能性が非常に高いでしょう。
HSP簡易テスト:Are You Highly Sensitive?-Copyright, Elaine N. Aron, 1996
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HSSというHSPの別タイプも存在する
感受性が高いにもかかわらず社交的な性質の場合、HSSかもしれません。
HSPは基本、刺激に弱くできています。
明るい日差しさえ情報ととらえ、「うるさい」と感じます。
しかし、HSSは刺激をほしがる特徴があります。
"High Sensation Seeking "の略で「刺激を求める人」という意味です。
HSPの内向性、HSSの外向性、どちらも持つ人もいます。
現代社会は対人情報のるつぼ
HSPの脳機能をもっていると、現代社会は情報が混濁しています。
あれもこれも「情報」として拾ってしまいます。
五感すべてが無意識にフル稼働します。
過剰なほどの、大量の情報を集めてしまうのです。
敏感なHSPほど、外にでるだけでくたくたです。
ふつうの人が3疲れるなら、HSPは6も7も疲れています。
しかし、一般的な非HSPの人には理解しにくい感覚です。
HSPが情報を10感受するところ、一般的非HSPは3や4程度。
痛みに関しても同様です。
「共感」しやすいHSPは、非HSPより感情的、身体的痛みを強く感じます。
「過敏な」感受性の子供を理解できない「ふつうの」親たち
もしあなたの子供がHSPで、親のあなたが非HSPだったら、HSPの子を理解するのは困難かもしれません。
しかし、理解できないからといって、HSPの子供を追い詰めるような行動はしないでください。
外出がコワイ、光がコワイ、大きな音がコワイ
HSPにとって、明るい昼間の外出はとても疲れます。
光に疲れている脳で、学校という集団環境は最悪と言えます。
教室中に響く「騒音」や大勢の人間に「共感しやすい」ため、勉強に身が入りません。
HSPの子の本来の実力を発揮させるには、孤独で静寂な空間が必要です。
学校に行かなければいけない決まりは、ありません。
休学して、オンライン塾に申し込む方法もあります。
子供がちゃんと勉強しないと嘆くまえに、環境を整えてあげて下さい。
勉強しないからとカッカして怒鳴ったり、怖ろしい剣幕で詰問するのは厳禁です。
ネガティブなことを繰り返すうちに、自己肯定感の低い子になってしまいかねません。
HSPの子は自信がない子が多いのも特徴です。
共感しやすさが災いして、ネガティブな情報で責められ続けると萎縮してしまいます。
部屋にはカーテンや遮光グッズをつけてあげてください。
すき間から日光が入るくらいでちょうどいいのです。
かんかん照りの日当たりのいい場所では、集中力が発揮できません。
一度に複数のことをするとパニックになる
計画をたてるのが苦手だったり、時間で縛られることに窮屈さを感じます。
また、一度に複数の作業をこなそうとすると、パニックになりがちです。
なにから手を付けていいのかわからなくなり、なにも進まなくなります。
やるとなったら一度にひとつです。
たとえば、勉強をさせたかったら、他のことはいい付けません。
体操着を忘れないでね、と勉強中に話しかけるのも気が散ってしまうので避けましょう。
結局きちんとできずに、子供は劣等感をいだきかねません。
また親が落胆するとHSPの子供はすぐに察知します。
子供は親にがっかりされたと読み取り、ますます自信をなくしてしまうでしょう。
生きにくい子供たち
私はHSPです。HSSの要素はゼロに近いタイプです。
子供のころよりは大人になったほうが敏感です。
外に出るのがすごくおっくうで苦痛です。
カーテンは昼間でも開けません。
学校でも友達の声がうるさい。先生の声もうるさい。
うるさいだらけの騒音環境に身を置いていました。
その結果、軽いうつになりました。
一人のほうが、心が休まって、感覚も研ぎ澄まされます。
いまは静かな環境をえらべるので、記憶力には自信があります。
でも、小学生のときは嫌いな科目は耳に入ってきません。
好きな科目のテストの点数は良かったのですが、嫌いな科目はさんざんでした。
私が小学生のことはまだ「不登校」が悪でした。
いじめがまだまだ「一般的な悪」じゃなかった教育環境です。
そのため、学校に行かないことで家庭でも「いじめ」られました。
HSPの子供は自覚なしにいろんな「騒音情報」を拾っています。
そして、ふつうの子供よりもずっとずっと疲れやすいんです。
けれど、HSPの感覚を持たない親や友達からは、
「勉強ができないダメなやつ」
「クラスで浮いている変わったやつ」
そう見えるようです。
厳しい環境を戦い抜くため、刺激に強くなるとう意地をはるようになりました。
それは虚勢を張っていると言われるようになりました。
気が強い、自分勝手、とも。
刺激に強くなる要素はHSPとは別タイプ、HSSの特徴です。
HSPの子供に適した環境は?
暗くて、静かで、だれのジャマも入らないことが鉄則です。
親もガミガミ言わず、干渉しないことも大事です。
好きなことを好きなだけできることが、HSPの才能を開花させる近道です。
学校に行かなくても勉強ができる環境が好ましいでしょう。
外出しなくてもいいことは大きな要素です。
可能なら防音空間がのぞましいですが、カーテンを厚くするだけでも違います。
まとめ
たしかにHSPはふつうの子とちがいます。
過敏で、周りからは気難しくて、扱いにくい子だったかもしれません。
しかし、芸術的才能に富んだ人が多いのがHSPの特徴です。
テニスプレイヤーにさせるために無理矢理スクールに通わせる必要はありません。
HSPの子には好きなことを好きなだけさせてください。
好きなことに関してはふつうの子以上の集中力や探究心を表すことでしょう。
彼らは自身で好ましい環境を選んで、自身の力で才能を引き出していけます。
HSPの子供のことを温かく見守っていれば勝手に育ちます。
HSPと自覚すれば、自分の力で潜在能力を引き出すこともたやすいでしょう。
しかし、自覚させてあげるサポートはぜひ、親のあなたがしてあげてください。
とくに自己コントロール、マインドフルネスなど。
心をしっかりともつ方法を子供に教える機会を与えて下さい。
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